この2つに留意して当院では、妊婦さん・プレママさんへの診療を行っています。
妊娠すると女性ホルモンが増加する影響で、歯ぐきに炎症が起きやすくなります。これは「妊娠性歯肉炎」と呼ばれていて、妊娠初期から兆候が見え始めるケースがほとんどです。
つわりなどのせいでお口のケアが行き届かない、食生活が変化した…こうした影響から発症のリスクが高まり、妊婦さんの約半数がかかると言われています。妊娠性歯肉炎を放置してしまうと、歯周病の原因にもなりかねません。
妊娠初期は、つわりの影響で食生活が偏りやすく、虫歯の発生リスクも高まる時期です。したがって、妊娠したら月に1回は歯科医院でメインテナンスを受け、虫歯・歯周病の予防を行うのがおすすめです。
当院では妊婦さんのお口の健康維持に努めるとともに、虫歯・歯周病が妊婦さんやお腹の赤ちゃんへ与える影響について理解を深めてもらうための取り組みを行っています。
歯周病予防のために、「歯周基本検査」や位相差顕微鏡(いそうさけんびきょう)を使用した「細菌検査」を行っています。症状の原因となるプラーク(歯垢)と歯石を取り除き、正しいブラッシングの方法を身につけていただけます。
一方、虫歯予防としては「唾液検査」を実施。虫歯へのかかりやすさやリスクをお調べできます。その上で、お口に合った予防メニューをご提案しますので、効果的に虫歯を予防できます。
私たちの特徴は、お一人おひとりの患者さまへ専任の歯科衛生士をおつけし、ご希望に応じて虫歯・歯周病のリスク管理検査を行っている点です。これにより患者さまのお口の中の変化に気づきやすくなり、患者さまにはさらにきめ細かいケアを受けていただけます。
できる限りサポートしますので、妊娠中も協力してお口の健康を守っていきましょう。
治療名:唾液検査 ※自費診療となります
治療の説明:唾液中に含まれる虫歯や歯周病の原因菌の数や種類を調べる検査。検査結果により、虫歯の原因やリスクがわかります。
治療の期間・回数:1~2日、1~2回
リスクや副作用:検査前は食事・喫煙・歯磨きを控えていただく必要があります。検査中に咀嚼の刺激で出血する可能性があります。
費用:1,100円(税込み)
※ご希望であれば、ご夫婦で受けていただくことも可能です。(料金は、1人当たり1,100円です)
妊産婦期は、つわりなどの影響で特定のものばかり食べてしまったり、食事量が増えたり、逆に食べられず極端に食事量が減ったりと、どうしても栄養が偏りがちです。
妊産婦期のお母さまの栄養状況は、ご自身の健康はもちろん、生まれてくる赤ちゃんの健康にも影響を及ぼします。特に、妊娠中期からは胎盤を通してお腹の赤ちゃんに栄養が送られ始めますので、栄養バランスを考えて食事をとることが非常に大切です。
そこで私たちは、管理栄養士より栄養摂取のアドバイスを差し上げています。母体と生まれてくる赤ちゃんの健康を考慮し、どのように栄養を摂取するのが良いかなど、具体的に学んでいただけます。
妊娠初期の妊婦さんには、つわりの状況を伺いつつ「無理なく食事をとるにはどうしたら良いか」「どんなものをどんなふうに摂取すれば良いか」といった点をアドバイスしています。
妊娠中期に入ると食事量が増加しやすくなりますから、食べすぎや体重コントロールの情報をご説明。また、赤ちゃんに必要となる良質なタンパク質の摂取方法などに関してもお伝えします。
妊娠後期の方には、鉄やタンパク質・DHAなどをどう摂取したら良いか、ご案内しています。
初めての出産・育児は、誰であっても不安でいっぱいになるものです。当院では、歯科診療や栄養アドバイス、食育だけに限らず、おすすめの育児グッズや出産に必要なものについてもお伝えしています。
逆に、一般的には必要と言われているものの実際にはそこまで必要ではないものに関しても、長年の経験を活かしてお伝えできます。
出産前の方には、出産に対する事前準備をスタッフがお手伝いします。また、お母さまが過ごしやすい姿勢を維持するためのストレッチ・運動方法などもお伝えできます。
出産後も、抱っこの方法や寝かせ方、月齢に合わせた育児についてなど、是非ご相談ください。お口の健康はもちろん、出産・子育ての伴走者として、私たちは皆さまに寄り添ってまいります。
月齢・年齢はそれぞれの目安です。お一人おひとりの成長や発達に応じ、歩き方や姿勢(座り方)、睡眠についてアドバイスします。気軽にご相談ください。
お子さまの健康なお口作りは、お母さまの妊娠期、つまり「マイナス1歳」から始まっています。
妊娠中からお母さまのお口の状態を清潔に保ち、虫歯菌を減らしておけば、生まれてくる大切なお子さまへの虫歯菌の感染を遅らせることが可能です。感染を遅らせられれば、お子さまのお口を虫歯にかかりにくい状態へ導けます。マイナス1歳からの取り組みは、虫歯にかかりにくいお口を我が子へプレゼントすることでもあるのです。
当院で是非、マイナス1歳から健康なお口作りを始めましょう。